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サウジカップ2022 ブックメーカーオッズ

(2月23日更新)
総賞金2000万ドルの世界最高賞金レースであるサウジカップがGⅠに昇格し、2022年2月26日に開催されます。

サウジカップデーの日本馬の出走予定は以下の通りです。
サウジカップ
 テーオーケインズ、マルシュロレーヌ

レッドシーターフハンデキャップ
 ステイフーリッシュ

サウジダービー
 セキフウ、コンシリエーレ

リヤド・ダートスプリント
 コパノキッキング、ダンシングプリンス、チェーンオブラブ

1351ターフスプリント
 ラウダシオン、ソングライン、エントシャイデン

ネオムターフカップ
 オーソリティ

サウジカップの賞金は以下の通りです。日本のダートレースで最高のチャンピオンズカップフェブラリーステークスの優勝賞金が、今年から1億円から1億2000万円に増額されますが、5着でも同じくらいの約1億1400万円という破格の大盤振る舞いです。

その上、人馬の輸送費等は負担してくれるし、予備登録料と出馬登録料も無料です。ドバイワールドカップ(GⅠ)も輸送費等は負担してくれますが、出馬登録料が1300万円くらいかかります。

■サウジカップ(GⅠ・ダート1800m)
1着 1000万ドル
2着  350万ドル
3着  200万ドル
4着  150万ドル
5着  100万ドル
6着  60万ドル
7着  50万ドル
8着  40万ドル
9着  30万ドル
10着  20万ドル
※最大14頭立て

テーオーケインズとマルシュロレーヌが招待を受諾していますが、ブックメーカーのウィリアムヒルによるとテーオーケインズは6.5倍で3番人気です。2021年のチュウワウィザードは13倍止まりだったので、チャンピオンズカップの圧倒的な勝ちっぷりと、マルシュロレーヌのブリーダーズカップディスタフ(GⅠ)制覇が評価されたものでしょうか。

出走予定馬14頭は、米国馬4頭、日本馬2頭、UAE馬2頭、地元馬2頭、フランス馬2頭、英国馬1頭、ウルグアイ馬1頭です。

ブリーダーズカップダートマイル(GⅠ)とペガサスワールドカップ(GⅠ)を圧勝したライフイズグッドが1番人気でしたが、サウジカップは回避してドバイワールドカップに向かう予定です。

代わって1番人気となったのは2021年の覇者ミシュリフで3.5倍です。連覇すれば歴代最高獲得賞金馬となります。この馬と大差ないオッズが提示されているということは、テーオーケインズに対する評価は相当高いと言えます。

2番人気が今年の米国馬のエースであるマンダルーンで5倍です。昨年ハスケルステークス(GⅠ)で繰り上がり優勝した後、半年ぶりの1月22日のルイジアナステークス(GⅢ)でミッドナイトバーボンとのマッチレースを制しました。

4番人気以下は米国馬が3頭続きます。9倍の4番人気がアートコレクターです。昨年3連勝でウッドワードステークス(GⅠ)を制し、ブリーダーズカップクラシック(GⅠ)で6着に敗れています。

11倍の5番人気タイは2頭です。ミッドナイトバーボンは惜敗続きで1年以上勝っていませんが、プリークネスステークス(GⅠ)やトラヴァーズステークス(GⅠ)で2着となっています。カントリーグラマーは、昨年5月にハリウッドゴールドカップ(GⅠ)を勝って以来のレースとなります。

7番人気がゴドルフィンのリアルワールドで13倍です。欧州とドバイの芝で5連勝中で、10月2日のフランスのダニエルウィルデンシュタイン賞(GⅡ)でザレヴェナントに勝った後、1月28日のドバイのザビールマイル(GⅡ)を勝っています。

マルシュロレーヌは15倍の8番人気タイです。ブリーダーズカップディスタフは展開に恵まれた面もあるとはいえ、ハイペースの中4角先頭で押しきったのは強い競馬でした。サウジのダートはアメリカとも日本とも違うかもしれませんが、どこまで勝負になるか楽しみです。

昨年の英チャンピオンステークス(GⅠ)馬シリウェイも15倍の8番人気で、同じくフランス馬で昨年のドバイワールドカップ3着のマニークールが17倍で10番人気です。

11番人気は34倍で2頭並んでいます。ウルグアイのアエロトレンは、昨年10月に南米王者を決めるラテンアメリカ大賞(GⅠ)を勝っています。もう1頭は昨年のゴドルフィンマイル(GⅡ)を6馬身差で圧勝したUAEのシークレットアンビションです。9歳馬ですが、1月のアルマクトゥームチャレンジラウンド1(GⅡ)で2着に入っています。

残りの2頭は地元サウジアラビアの馬で67倍と人気薄ですが、昨年はグレイトスコットが3着に入っていますので侮れません。エンブレムロードは前走、そのグレイトスコットに勝っています。メイキングミラクルズは、昨年はレッドシーターフハンデキャップの方に出走し5着でした。

ブックメーカーオッズ(ウィリアムヒル)
3.5 ミシュリフ
5 マンダルーン
6.5 テーオーケインズ
9 アートコレクター
11 ミッドナイトバーボン
11 カントリーグラマー
13 リアルワールド
15 マルシュロレーヌ
15 シリウェイ
17 マニークール
34 アエロトレン
34 シークレットアンビション
67 エンブレムロード
67 メイキングミラクルズ

他にGⅢに昇格した高額賞金レースが5つ行われます。

■レッドシーターフハンデキャップ(GⅢ・芝3000m)
サウジカップに次ぐ準メインが芝3000mのレッドシーターフハンデキャップです。1着賞金が約1億7千万円(150万ドル)とかなり高額ですが、これまで日本馬は出走したことがありません。今年はステイフーリッシュが招待を受諾しました。

ディープボンドが昨年に引き続き選出されましたが辞退しました。ハンデが最も重い62kgですし、ディープボンドクラスであれば、普通に阪神大賞典から天皇賞・春宝塚記念を目指す方がいいでしょうね。オーソリティも登録していましたが、こちらも62kgなので後述のネオムターフカップに出走予定です。

他にパンサラッサ、ディバインフォース、ディヴァインラヴ、ヒュミドール、レクセランス、マンオブスピリットが登録しましたが、選出されなかったようです。パンサラッサは中山記念、ディバインフォースは日経賞、ディヴァインラヴは松籟ステークスに向かう予定です。メロディーレーンはレーティングが足りなかったため登録できなかったようです。

ハンデ戦なのと、時期が天皇賞・春大阪杯に近いこと、ダイヤモンドステークス阪神大賞典もあることから、これまでは出走に積極的な陣営が少なく、いても選出されないという状況でしたが、長距離馬のレースの選択肢を増やすためにも、ここから天皇賞・春ドバイゴールドカップ(GⅡ)へ、というローテーションを確立してほしいところです。

それとステイヤーズステークス勝ち馬に優先出走権を付与してほしいですね。

2月19日に主催者が発表した想定出走馬13頭は、アイルランド馬3頭、フランス馬2頭、英国馬1頭、ゴドルフィン3頭、地元馬2頭、日本馬1頭、アルゼンチン馬1頭です。

ブックメーカーで1番人気は愛セントレジャー(GⅠ)の勝ち馬ソニーボーイリストン(ハンデは62kg)とゴドルフィンシスカニー(ハンデは59.5kg)で4.5倍です。ステイフーリッシュは8番人気で13倍です。ハンデが60kgと日本ではなかなかない負担重量となりますが、健闘に期待したいです。他の実績馬としては、フランスのカドラン賞(GⅠ)の勝ち馬プリンセスゾーイ(ハンデは61kg)がいますが、10倍の6番人気です。

■サウジダービー(GⅢ・ダート1600m)
これまで開催された2回とも(森厩舎の)日本馬が勝っているサウジダービーは、1着賞金が約1億円(90万ドル)とこちらも高額です。

6月のユニコーンステークスまでJRAのダート重賞がないため、3歳のダート馬にとってはUAEダービー(GⅡ)や米クラシックと並んで現実的な目標となり得ると思います。

今年は兵庫ジュニアグランプリを制したセキフウとカトレアステークスを勝ったコンシリエーレが招待を受諾しました。全日本2歳優駿を制したドライスタウトと中京2歳ステークス勝ち馬のジャングロも選出されましたが辞退し、ドライスタウトは兵庫チャンピオンシップ、ジャングロはマーガレットステークスに向かう予定です。

これまでに勝ったフルフラット、ピンクカメハメハがその後順調に行っていないので、マイナスイメージがつかないか心配(フルフラットは最近帰厩したようです)ですが、レース後も活躍する馬が現れてイメージを払拭してほしいですね。

2月19日に主催者が発表した想定出走馬14頭は、米国馬1頭、ゴドルフィン3頭、地元馬3頭、日本馬2頭、英国馬2頭、フランス馬1頭、ウルグアイ馬2頭です。

ブックメーカーで1番人気は、昨年デルマーフューチュリティ(GⅠ)を勝っている米国馬パインハーストで3.5倍です。それに続くのが6倍で2番人気のアイランドファルコン、7倍で3番人気のノーブルトゥルース、11倍で6番人気タイのソヴリンプリンスのゴドルフィン勢3頭です。ノーブルトゥルースは、昨年フランスのジャンリュックラガルデール賞(GⅠ)で2着でした。

日本馬はコンシリエーレが9倍の4番人気タイ、セキフウが11倍の6番人気タイです。もう1頭の6番人気が前走UAE2000ギニー(GⅢ)2着のウルグアイ馬キーファーです。キーファーは南半球産なので半年早く生まれていますが、北半球産牡馬の負担重量が55kgに対して南半球産牡馬は59.5kgとなります。

■リヤド・ダートスプリント(GⅢ・ダート1200m)
リヤド・ダートスプリントも、2020年はマテラスカイが2着、2021年はコパノキッキングとマテラスカイがワンツーと、日本馬と相性が良いレースです。

ダート1200mのJRA重賞はカペラステークスしか無く、1400mも根岸ステークスしか無いため、1着賞金約1億円(90万ドル)のこのレースとドバイゴールデンシャヒーン(GⅠ)は、ダートスプリンターにとって春の最大目標となりつつあります。

カペラステークスを勝って優先出走権を得たダンシングプリンスと2021年の覇者コパノキッキング、チェーンオブラブが招待を受諾しました。昨年出走したジャスティンも選出されましたが辞退しました。現在のダートスプリント路線の最強馬であるレッドルゼルは、2021年と同様、フェブラリーステークスからドバイゴールデンシャヒーンが本線のようです。

2月11日に主催者が発表した想定出走馬14頭は、地元馬5頭、日本馬3頭、UAE馬2頭、米国馬1頭、英国馬1頭、アイルランド馬1頭、アルゼンチン馬1頭です。

ブックメーカーで1番人気は唯一の米国馬ジノービリで4倍です。昨年パットオブライエンステークス(GⅡ)を勝った後にブリーダーズカップダートマイル(GⅠ)で2着した強豪ですが、レーティングは114以下で日本馬が勝てない相手ではありません。

2番人気は昨年の覇者コパノキッキングで5.5倍、3番人気はダンシングプリンスとスイッツァランドが6倍で並んでいます。スイッツァランドはUAEの馬ですが、昨年の同レース4着馬です。5番人気がチェーンオブラブで10倍と日本馬が人気の中心です。

■1351ターフスプリント(GⅢ・芝1351m)
1351ターフスプリントは、3月に高松宮記念があるためこれまで日本馬の出走がありませんが、1着賞金約1億円(90万ドル)と魅力的なレースなので、1200mでは少し短い馬や高松宮記念では少し足りない馬などに出走してもらいたいですね。

今年はラウダシオン、ソングライン、エントシャイデンが招待を受諾しました。ラウダシオンはドバイのアルクオーツスプリント(GⅠ)に転戦する可能性もあるようです。グレナディアガーズとホウオウアマゾンも選出されましたが辞退しました。グレナディアガーズは高松宮記念に向かう予定です。ホウオウアマゾンは東京新聞杯12着の後、マイラーズカップから安田記念を目指すようです。

2月19日に主催者が発表した想定出走馬14頭は、英国馬4頭、アイルランド馬1頭、日本馬3頭、地元馬4頭、米国馬1頭、UAE馬1頭です。

ブックメーカーで1番人気は、1月21日のアルファヒディフォート(GⅡ)を勝ったゴドルフィンのネイヴァルクラウンで3.25倍です。日本馬はソングラインが6倍の2番人気、ラウダシオンが13倍の6番人気、エントシャイデンが17倍の8番人気タイです。

他の実績馬としては、昨年ジャイプールステークス(GⅠ)を勝った米国馬カサクリードが11倍の5番人気、おととしのヴィンセントオブライエンナショナルステークス(GⅠ)を勝ったアイルランド馬サンダームーンが17倍の8番人気タイです。

■ネオムターフカップ(GⅢ・芝2100m)
ネオムターフカップも1着賞金約1億円(90万ドル)ですが、2020年にディアドラが2着に入った以外に日本馬の出走はありません。

大阪杯やそのステップレース、ドバイ、香港、オーストラリアなどいろいろ選択肢があるので、これまでは出走する馬があまりいませんでしたが、この距離の日本馬は層が厚いので、GⅠでは足りないような馬に出走してほしいですね。

今年はオーソリティが出走するようです。オーソリティクラスの馬がこのレースだけのために中東へ遠征するとは思えないので、ここからドバイシーマクラシック(GⅠ)でしょうか。

サンレイポケットも招待を受けましたが京都記念3着の後に金鯱賞の予定です。他にソーヴァリアント、ステイフーリッシュ、パンサラッサ、ヒュミドール、ヒンドゥタイムズ、レクセランスが登録しましたが、ソーヴァリアントは故障、ステイフーリッシュはレッドシーターフハンデキャップ、パンサラッサ、ヒュミドール中山記念の予定です。レクセランスはダイヤモンドステークスで9着でした。

2月19日に主催者が発表した想定出走馬13頭は、英国馬4頭、フランス馬2頭、地元馬4頭、日本馬1頭、米国馬1頭、ゴドルフィン1頭です。

ブックメーカーで1番人気はオーソリティで2.25倍、2番人気は前走香港ヴァーズ(GⅠ)2着のパイルドライヴァーで3.5倍、3番人気は重賞連勝中の英国馬ソリッドストーンで9倍、4番人気は香港ヴァーズ3着のフランス馬エベイラで11倍です。

続く5番人気は15倍で2頭が並んでいます。昨年のマンノウォーステークス(GⅠ)を勝った米国馬チャンネルキャットと、10月にドイツ統一賞(GⅢ)を勝った英国馬グローサージャックです。